家康の台湾出兵、そのとき明国は日本の尖閣領有を認めていた(後編)

なんと、あの徳川家康が台湾に出兵していた!しかもその戦後処理についての記録が、チャイナ「明王朝」の正式な公文書に残されていたというのだ。

その公文書で明国は「福建省沿岸6島ライン」を国境線としていた・・・。

尖閣問題の専門家、いしゐのぞむ准教授が描く歴史戦の戦略とは!?

いしゐのぞむ准教授講演(長崎純心大学)
構成及び文責:「選報日本」編集主幹 本山貴春

外海に出られない大陸チャイナ

明国は倭寇を恐れ、日本との国交を拒絶していた。そのころ福建省沿岸6島は日本の朱印船が航路としていた。明国にとっては島嶼海防線(列島線)であり、いわば日中の勢力拮抗ラインだった。1617年の『皇明実録』に至る諸史料には「倭船必経」と記載されている。

現在、馬祖列島から金門島までが台湾(中華民国)領土になっている。これは、400年前の日中拮抗ラインと同じだ。チャイナは大陸国家だから海に出られないというのはよく言われることだが、その具体例である。

明王朝の公文書『皇明實録』(写本)

倭寇の最盛期、日本人は福建省沿岸まで上陸していた。沖縄―台湾―フィリピンを第1列島線とするならば、福建省沿岸は「第0列島線」である。

中国は未だかつて「第0列島線」を超えたことがないのだ。いま中国は外海の公海で艦隊演習をやっているが、それは国際法で許されているからできることであって、実力で外海に出られるようになったわけではない。中国は第1列島線の制海権を取れていないのだ。

勝負は「近代以前」

現代国際法において、尖閣諸島の日本領有は明らかだ。いま中国は近代以前の史料で勝負に出ており、日本が近代以前の歴史論争を避けていると、国際社会からは見られている。

しかし近代以前の史料でも完璧に勝てる。チャイナは歴史上ずっとゼロである。今日示した以外にも、日本の尖閣諸島領有を示す資料は数千件ある。われわれは全部勝つ戦いを進めている。

中国がやっているのは、「チャイナは古い国である」というイメージ戦略による情報戦争だ。明国の時代には船を派遣して、アジア全域の海を制覇していたと主張している。これは全部嘘だ。「一帯一路」は逆にインド・ペルシア・ヨーロッパの文明をチャイナが受容した道である。チャイナの政策はこの嘘に基づいている。日本がその嘘をはっきりと指摘すべきだ。

一帯一路国際協力サミットフォーラム

日本が過去の話を避けていると思われないようにせねばならない。日本には縄文1万5千年を含め、チャイナの3千4百年より古い歴史がある。

チャイナ5千年の歴史、というのも嘘。漢字ができたのが3千4百年前で、漢字がない時代はチャイナではない。漢字を持っていない雑多な民族が黄河流域にゴチャゴチャ居たというだけのことだ。5千年前はチャイナもチャイナ文化も成立していない。

20世紀の戦争の話だけでは、いずれの歴史観に立っても、日本が外国に出て戦争をしたというイメージは拭えない。しかし、縄文時代を含めた1万5千年の歴史では、日本は全く侵略をしていない平和国家だったことがわかる。

日本列島(google earth)

千島列島から沖縄列島に至る日本の勢力範囲は、縄文時代と現代日本でほとんど同じだ。チャイナの歴史は初めから侵略国家だったが、それに比べて日本は実に平和的な国だった。この真実のイメージ戦略で戦わねばならない。近代でなく、全歴史で日本は勝てる。

例えばNHK大河ドラマ『西郷どん』でも「薩摩が奄美大島をいじめていた」と描いてしまう。これは、実際には奄美大島だけでなく、沖縄本島、与那国島まで、きちんと薩摩の統治が及んでいた、と描くべきだ。それは歴史事実としてたくさんの史料が示している。

チャイナは偉大な大インド文明の影響を受けてきた。しかし逆にチャイナからインドに伝わった文化は一切ない。インドが一方的に勝っていた。ところが、世界の人々や、日本人もチャイナが昔から強大だったように誤解している。このような歴史観の間違いひとつひとつを正していくことが重要だ。(了)

いしゐのぞむ著『尖閣反駁マニュアル百題』
尖閣有史480周年記念出版
京都大学中国文学出身の気鋭の漢文学者が尖閣古典史料を網羅研究し、その核心部分を抽出。歴史ある我が国の領土-尖閣に関する中国と一部日本識者の謬説に対し、わかりやすく反論・解説した一冊。

いしゐ・のぞむ(石井望)/長崎純心大学比較文化学科准教授、漢文学専攻。昭和41年、東京生まれ。平成元年、京都大学中国語学中国文学科卒業。平成12年、同研究科博士課程学修退学。平成13年、長崎総合科学大学講師。平成20年、長崎純心大学講師。平成21年より現職。海洋政策研究財団内島嶼資料センター島嶼資料調査委員。正かなづかひの會幹事。研究対象は尖閣前史、元曲崑曲音楽、崑曲字音、漢文圏音律、蘇州語、漢字等韻学、長崎唐学、漢文教育、漢文文明論など

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