国歌を歌っただけで中国共産党に拷問され死亡 チベット人歌手

ダライ・ラマ法王日本代表部事務所が5月2日に公式twitterアカウントで配信した情報によると、2016年にカンゼ・チベット族自治州(四川省)でチベット国歌を歌い、SNSにその動画を投稿していたチベット人歌手ペマ・ワンチェン氏が、その2ヶ月後に当局に拘束・拷問された影響で、2019年4月26日に四川省成都の病院で死亡した。

ダライ・ラマ法王日本代表部事務所:チベット国歌を歌った罪で、2016年4月に中国当局に拘束されたチベット人歌手ペマ・ワンチェンさんが、激しい拷問による健康状態の悪化で、先月26日に四川省成都の病院で亡くなりました。2016年2月13日にカンゼで国歌を歌いSNSに動画を投稿、WeChatで広まり、その後逮捕されました。享年31歳でした。

チベット国歌はインドのチベット亡命政府などで歌われているが、中国共産党に占領されているチベット本土では歌唱が禁止されている。

ダライ・ラマ法王日本代表部事務所の公式サイトに掲載されている、チベット国歌の和訳は以下の通り。仏教国らしい、平和を祈る内容だ。

チベット国歌

輪廻・涅槃における平和と幸福への、あらゆる願いの宝蔵にして
願いを意のままに叶えることができる、宝石の如き仏陀の
教えの光明を輝かせよう

そして、仏教と衆生の持宝たる大地を育み、守護する御法神よ
汝の徳の高い偉業の大海が広がり
金剛のように固く、慈悲をもって全てのものをお守りください

百の歓喜を備えた天授の法が、我々の頭上に留まり
四徳の力が増大し
チベットの三区全土が、幸福で円満な時代で満たされ、政教が盛行しますように

仏陀の教えが十方に広がることによって
世界中の全ての人々が平安を享受できますように

そして、チベットの仏教と衆生の吉兆なる陽光と
十万に広がる吉兆なる光明の輝きが
邪悪な暗闇との戦いに勝利しますように

カンゼ・チベット族自治州とは

チベット人歌手ペマ・ワンチェン氏が逮捕されたカンゼ・チベット族自治州は、チベット自治区の東隣に位置する四川省にある。辛亥革命後、中華民国とチベット国が領有権を巡って争った場所でもある。

1949年、国民党との内戦を制して中華人民共和国を建国した中国共産党は、直ちにチベット侵略を開始し、1950年の「チャムドの戦い」ではチベット兵5,000名が殺害された。1954年から1974年頃まで続いた「カム反乱」はチベット動乱のきっかけとなった。

中国共産党による人権弾圧

これまで中国共産党はチベット全域で120万人にも上るチベット人を虐殺し、仏教寺院を破壊するなどして思想統制を行なっている。チベット人は隣町に行くにも共産党当局の許可が必要で、当局に承認された歌しか聴くこともできないなど、生活の隅々まで監視下に置かれている。

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