自民京都府連の選挙買収疑惑 元事務局長は府警OB

政治
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自民党京都府連(会長=西田昌司参院議員)が揺れている。

2月10日発売の『文藝春秋』に掲載された「自民党『爆弾男』を告発する」(赤石晋一郎+文藝春秋取材班)で1億円超の選挙買収疑惑が浮上したためである。

その後、複数メディアが報じており、国会でも取り上げられている。

報道によると、国政選挙の立候補者が府連に資金を拠出し、府連を「トンネル団体」として、府議と京都市会議員に1人あたり50万円の現金を配布していた。

赤石氏が入手した府連の内部文書には、「回りくどいシステムなのですが、候補者がダイレクトに議員に交付すれば、公職選挙法上は買収と言うことになりますので、京都府連から交付することとし、いわばマネーロンダリングをするのです」と記載されていた。

くだんの内部文書は、平成26年に当時の府連務局長が退職する際、後任の事務局長が困らないように作成された「引継書」だという。

問題の事務局長は総選挙に立候補していた

引継書を作成したとされる事務局長はN氏。事務局長としての在職期間は、平成22年~26年である。

N氏は自民党の「特攻隊」として総選挙に立候補した経験もある人物だ。「特攻隊」とは、自民党の事務局職員を比例名簿の「当選圏外」と思われる下位に登載することである。まれに「神風」が吹いて当選することもある。

これは、自民党が当初の予想を大きく上回る比例票を獲得し、比例名簿が足りなくなった場合に、他党に議席が配分されるのを防ぐ目的で比例名簿下位に党の事務局職員を登載するものである。

小泉旋風で自公が圧勝した平成17年の総選挙では、自民党は「特攻隊」要員を擁立していたものの、予想を大きく上回る得票を得たことで比例名簿が足りず、社民党に議席が配分されるという「珍事」も発生している。

事務局長は京都府警からの天下り

N氏に当選歴はないが、総選挙に立候補した際の経歴がネットに残っている。それによると元「府警七条署長・府警総務部参事官」となっている。

『文藝春秋』にも「この事務局長は警察上がりの真面目な方」との記載があった。つまり京都府警からの天下りだ。

この問題が報じられる前、筆者は複数の自民党関係者から「府警OBを事務局長にしていたので、公職選挙法違反などでの警察介入は極力抑え込むことができていた」という趣旨の話を聞いた。

「警察対策」との声も

『文藝春秋』は言及していないが、元事務局長のN氏は警察対策の「用心棒」としての役割があった可能性が高い。

元府警幹部となれば当然、法律に熟知していたはずである。内部文書が本物であれば、(正当な政治資金の移動を装ってはいるが)選挙買収の意図が読み取れる。

西田府連会長は選挙買収の意図を否定している。一方、「自由法曹団京都支部」に所属する弁護士が近く京都地検に告発する方針だという。

河井元法相夫妻が有罪となった参院広島選挙区の大規模買収事件のような事態に発展すれば、今年夏の参議院選挙にも大きな影響を与えそうだ。告発を受けた京都地検がどう判断するのか注目される。

芦田祐介(あしだ・ゆうすけ) 昭和58年生まれ。京都府久御山町議会議員(1期目)。平成23年行政書士試験合格。平成31年4月初当選。

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