西暦2022年3月23日、ウクライナのゼレンスキー大統領はオンライン形式により、日本の国会で演説を行った。演説の内容はおおよそ以下の通り。
「日本はロシアへの経済制裁によってアジアのリーダーになった。日本の動きは欧州と世界にとって重要だ。ロシアはチェルノブイリ原発の敷地内に戦車で乗り入れ、危険を撒き散らしている。ウクライナには15基の原子炉があり、非常に危機的な状況だ。その他のエネルギー・インフラも狙われている。
ロシアはサリンなどの化学兵器を用いた攻撃を準備しており、核兵器の使用も危惧されている。ウクライナは28日間、防衛を続けている。1000発以上のミサイルが落とされ、数十の街が破壊されている。死者を埋葬することもできない。数千人が殺され、そのうち121人は子供だ。
ウクライナの北、東、南で多くの人が避難を余儀なくされている。世界のすべての人々にとって国境の安全を守り、子孫の将来を守るためには努力が必要、ということだ。そのために国際機関は機能しなかった。話し合いだけでは問題は解決しない。
ロシアによるウクライナ攻撃で世界は不安定化している。世界市場にも問題が起きている。前例のない事態だ。
今後侵略を企図する者に、強い警告を与えなければならない。
日本のウクライナに対する支援に感謝している。日本はアジアで初めてウクライナ支援に踏み切った。引き続き支援と、ロシアへの制裁をお願いしたい。
ウクライナは復興についても考えなければならない。避難しているウクライナ人が故郷に戻れるようにしなければならない。日本のみなさんであればそのことが理解していただけると思う。
国際機関が機能しない中、日本のリーダーシップは重要だ。
日本は調和を作る能力が素晴らしい。環境も守る。ウクライナ人は本当に日本文化が好きだ。私の妻は日本の昔話をオーディオブックにした。日本文化は大変興味深い。ウクライナと日本の価値観には共通点がある。
ロシアに圧力をかけることで平和を取り戻すことができる。これからも日本がウクライナと共にあってくれることを願う。ウクライナに栄光あれ、日本に栄光あれ。」
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