コロナで戦後最悪の不況、「五輪中止」でさらなる悪化も

令和3年2月19日に発表された大和総研の日本経済予測レポートによると、令和2年度の日本における実質GDP成長率はマイナス5%である。これは世界金融危機の影響でマイナス3.7%になった平成20年度より悪く、「戦後最悪」となる。

日本政府は第三次補正予算の中でも「ポストコロナへ向けた経済政策」として11兆6,766億円が盛り込むなど、個人や事業者に対し様々な支援策を講じているが、制度設計が多岐にわたり申請条件や方法も複雑化している実態がある。

これまでの支援策の効果か、倒産件数は現状低く抑えられているものの、失業率は確実に悪化しており、特に宿泊業・飲食サービス業の就業者数が急減(日経新聞)している。自殺者数についても令和2年は10年ぶりに上昇に転じた。

今後の景気予測のポイントとしては「ワクチン接種」のスピードが挙げられている。より早く接種率が高まれば、景気回復も早まるというわけだ。しかしそこにも、「変異株の流行」という不確定要素が潜んでいる。

東京五輪「中止」の可能性

さらなる懸念材料は「東京五輪の中止」だ。東京五輪組織委会長は森喜朗前会長の舌禍により、橋本聖子前五輪相に交代した。私はこの人事を見て、日本政府及び東京五輪関係者が開催ではなく中止に傾いているという印象を受けた。

周知の如く、橋本聖子氏には過去のセクハラ疑惑があり、本人も会長就任には前向きではないといわれていた。

にも関わらず就任せざるを得なかったということは、他の候補者(競技団体幹部など)が東京五輪中止になった場合のダメージを見越して就任を嫌忌した、と読めるからだ。(競技団体関係者によると、五輪中止時の会長は以後出世の道が断たれる)

要するに、政権側が橋本聖子参院議員を「人身御供」として差し出した、と読める。

廃業が続出する「最悪の事態」

東京五輪が中止になる場合の経済的ダメージは、五輪関連ビジネスに留まらない。全国民へのワクチン接種が年内に完了しないであろうことから考えても、あらゆる興行(イベント)の開催が困難な「空気」が強まるからだ。そのまま秋冬の再流行期に突入するかも知れない。

その場合、飲食業や宿泊業などへの影響も丸2年以上に及ぶ可能性がある。いくら行政の支援策があっても、それだけ長期間影響を受ければ廃業する事業者が続出するだろう。

以上は現時点で考えうる「最悪の事態」だ。政府も国民も希望的観測にすがるのではなく、最悪の事態に「備える」ことが求められている。

とはいえ、感染症はいつか必ず収束する。それまでいかにして経済活動を維持するか、収束後にいかにして速やかに景気回復するか、菅義偉政権はビジョンを示すべきだろう。


本山貴春(もとやま・たかはる)選報日本編集主幹。独立社PR,LLC代表サムライ☆ユニオン準備委員長。北朝鮮に拉致された日本人を救出する福岡の会事務局長。福岡市議選で日本初のネット選挙を敢行して話題になる。大手CATV、NPO、ITベンチャーなどを経て起業。著作『日本独立論:われらはいかにして戦うべきか?』『恋闕のシンギュラリティ』『水戸黄門時空漫遊記』(いずれもAmazon kindle)。

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