今回の衆議院選挙に関して、私が関心を寄せているのは二点で、一つは得票率、もう一つは政党の成長率です。
選挙結果に関しては、大勢に影響なしとなるであろうことは、容易に想像ができることです。与党が過半数割れする、野党が増えるなどとマスコミの論調は相変わらず喧しいのですが、所詮はコップの中の嵐に過ぎません。
与党は政権維持が主目的であり、それに対する野党の多くも「批判のための批判」ではないかと思える言説が散見され、新しい日本のための見通しを感じさせてくれるものが少ないからです。
今回の選挙は体制の中での選挙であり、各種世論調査での政党支持率が大幅に変化していない以上、結果も大幅には変化しないでしょう。
2009年に政権交代が起こった時は与野党の支持率は大きく野党に傾いており、さらに当時の選管の方から聞いた話ですが「あの時は三十代・四十代の方々がこれまで見られないほど多く来た」と話しておられました。
今回の選挙ではこれまでの所、そのような「うねり」ともいうべき空気感は希薄であり、むしろ与党の方に危機意識が強い分、地元の有権者が一丸となり与党候補者を押し上げることも十分に考えられることなのです。
与党の、今回の総裁選から解散総選挙までの流れが、自らの保身目的であるというのは、かつて昭和の時代、金権体質と世論の大きな批判を受け、退陣を余儀なくされた田中角栄総理の後に、弱小派閥の長であった三木武夫氏が、世間の批判をかわすため「クリーン三木」と称され総理に推されたことを想起させます。
いわば「政権内政権交代」で政局を乗り切ろうとする方法であり、目新しさすらない常套手段です。それに対する野党の批判の多くも相手の敵失を論うだけと思えるものが多く、新しい日本への期待を感じさせるものが少ない。これでは選挙に向かおうとする足は遠のきます。
今回の選挙で選挙結果の前に注目すべきは得票率であり、これに変化が無ければ、それはいわゆる無党派層の“勝利”なのです。
このように無党派層が大勢を占める中、もし政党の支持を大きく伸ばした政党が出現するのであれば、無党派層に訴え掛けるものが多くあったということでしょう。
そのような政党が現れれば、新しい日本を作って行くためにこれから必要なのはその政党ということになります。
今回の衆議院選挙、得票率がどうなるか。そして政党成長率はどうか。私はこの二点に注目し、一人の国民として投票所に向かう所存です。願わくば多くの方々が、投票所に向かい自らの意思を明確に示して頂ければと思います。
コメント
得票率って、ぶっちゃけ天気でも大きく左右されますよね。
晴れることを願いましょう。