北朝鮮が弾道ミサイルを発射 日本は反撃せず

平成29年7月29日、朝鮮中央通信は28日深夜に北朝鮮が大陸間弾道弾を発射し、成功したと報じた。菅義偉官房長官は29日未明に記者会見し、ミサイルはわが国の排他的経済水域に着弾したと述べた。現時点での被害は確認されていない。

安倍首相は午前零時44分から国家安全保障会議を開催。未明の記者会見において「北朝鮮に対し厳重に抗議し、最も強い言葉で非難する。北朝鮮がこのような挑発行動を続ける限り、米国、韓国をはじめ、中国、ロシアなど国際社会と緊密に連携し、さらに圧力を強化していくほかない」などと述べた。

韓国軍などの分析によると、北朝鮮から発射された弾道弾は約40分間飛翔し、発射場所から930キロメートルの地点に落下した。落下場所は日本の排他的経済水域(EEZ)内であり、同様にEEZ内への着弾は昨年8月以降5回目となる。

今回もJアラート(全国瞬時警報システム)は発令されず、日本から迎撃ミサイルも発射されなかった。政府は、「日本の領土領海に着弾する可能性がある時のみJアラートを発令する。EEZの場合は発令しない」としている。

しかし日本海のEEZ内では日本の漁師が多数操業しており、今後同様の攻撃があれば死傷者が出る可能性もある。漁業関係者には昨年から不安が広がっており、問題の原因が除去されない限り、漁獲高にも影響する。

今回の発射により北朝鮮はアメリカ本土への攻撃能力を誇示した。さらに核搭載能力を持つことになれば、米トランプ政権が先制攻撃に出る可能性もある。米陸軍のミリー参謀総長は7月27日に米国内で講演し、「非常に重大な結果を引き起こすことになるが、熟慮の末の決断を下さなくてはならない」などと北朝鮮への先制攻撃を示唆した。

(本山貴春)

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