芳野連合会長、中小企業の賃上げ「最大のネックは価格転嫁」

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令和5年2月15日、日本労働組合総連合会(連合)の芳野友子よしのともこ会長は政府の「第14回新しい資本主義実現会議」に出席し、中小企業の賃上げが難航している現状を踏まえ、「最大のネックは価格転嫁」との認識を示した。

連合は「社会全体の賃上げ」を目標に春季生活闘争(春闘)を全国で展開しているが、「中小企業からは厳しいとの声も少なからず上がっている」と述べ、「(昨年)9月の価格交渉月間のフォローアップ調査では平均の価格転嫁率は47%にとどまっており、この間の政策効果は一定程度あるものの不十分」と指摘。

その上で、政府に対し「業界ごとの特徴を踏まえた取り組み強化ときめ細かな相談活動など、実効性ある対策」や「政労使が一致して社会的メッセージを発信すること」などを求めた。

価格交渉月間のフォローアップ調査は令和3年から毎年3月と9月に中小企業庁が実施しており、調査結果によると全業種平均の価格転嫁率は46.9%で、石油石炭製品製造業が56.2%と最も高く、通信業は21.3%、トラック運送業は20.6%に留まっている。

岸田文雄首相は会議での議論を踏まえ、「賃上げは、新しい資本主義の最重要課題。足元でのエネルギー高騰対策や低所得者世帯への支援などとあわせて、物価上昇を超える賃上げを目指す」と述べた。

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