「性的指向と恋愛指向の混同は人権侵害」性的少数者団体が声明

人権
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「性・恋愛・ジェンダー少数者(マイノリティ)」(SRGM)の当事者と理解者で構成される日本SRGM連盟(日野智貴代表)は、令和3年1月4日、「性的指向と恋愛指向の混同は人権侵害である」とする声明を発表した。

これは法務省などが「性的指向及び性自認を理由とする偏見や差別」をなくそうと啓発するために、それらの問題について同省公式サイトに掲載されている解説文が、広義の性的少数者への人権侵害を助長しかねない、とするものだ。

SRGM連盟が問題視しているのは、以下のような解説文である。

性的指向とは、人の恋愛・性愛がどういう対象に向かうのかを示す概念を言います。具体的には、恋愛・性愛の対象が異性に向かう異性愛(ヘテロセクシュアル)、同性に向かう同性愛(ホモセクシュアル)、男女両方に向かう両性愛(バイセクシュアル)を指します。
(法務省)

これについてSRGM連盟は声明文の中で次のように指摘している。

性的指向と恋愛指向とは、全く別のものです。この両者の混同は、まず恋愛はあるが性愛はしない「ロマンティック・アセクシャル」や恋愛はしないが性愛はある「アロマンティック・セクシャル」を無視するものであって、他にも性的指向と恋愛指向とが一致しない多くのSRGM当事者を無視することになります。

恋愛感情を抱いているからと言って、必ずしも相手に性的魅力を抱いている、或いは、相手と性行為をしたがっている、とは限りません。この自明のことを無視することにより、現にデートレイプを始めとする様々な人権侵害や性暴力が行われています。犯罪や人権侵害への対策を担当しているはずの法務省が、どうしてこのことに気付かなかったのでしょうか?

SRGM連盟によると、LGBTなどセクシャル・マイノリティ関連団体の中で同趣旨の声明を発表した事例は過去に無いという。

同団体は「多様な恋愛も、恋愛しない人生も、すべて尊重」するよう主張しており、LGBTの他、身体的性別に関わらず男女いずれにも性自認を抱かない人や、性欲を持たない人、性愛と恋愛の指向が一致しない人々を含め、広義の「セクシャル・マイノリティ」を意味する「SRGM」(Sexual, Romantic, and Gender Minorities)という呼称を用いている。

▽【声明】性的指向と恋愛指向の混同は人権侵害である(日本SRGM連盟)
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