北朝鮮拉致「もし被害者に代われるなら、私が行きたい」/参加者の声

拉致問題
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救う会福岡の街頭署名活動への参加者インタビューの3人目。

岡田律子さんは、マイクを持つといつも涙を流しながら、拉致被害者の救出を訴える。拉致問題を心から「わがこと」としてとらえているのだ。

今回のインタビューで、その理由がよくわかった。岡田さん自身の深い悲しみが、拉致被害者家族に強く共鳴していた。

北朝鮮に拉致された日本人を救出する福岡の会
幹事・岡田律子(おかだ・りつこ)さんインタビュー
聞き手:フリーライター 菟乃元(うの・はじめ)

Q.救う会の活動に何年くらい参加されていますか?

6〜7年くらいです。

Q.救出運動に参加されるようになったきっかけを教えてください

拉致問題に関係の無いところから話を始めますが、実は私は西暦2000年に15歳の娘を亡くしました。

横田めぐみさんは13歳で突然親の目の前からいなくなったわけですが、私の場合は正直に申しまして、娘は自殺でした。

横田早紀江さんはクリスチャン(※)ですが、私もクリスチャンです。

※横田早紀江さんはめぐみさんが行方不明になった後にキリスト教に入信した。

日頃、クリスチャンとして「愛」とか「救い」という言葉を口にして、毎日神様にお祈りをしながら、私はたった一人の、目の前にいる娘を救うことができませんでした。

1997年に、横田めぐみさんが北朝鮮にいるとわかったとき、「良かったね」と、娘と話しました。自分の娘のことでなんなんですけど、めぐみさんと同じようにオカッパスタイルで、すごく可愛い子だったんです。

あのとき娘はまだ生きていました。そして、そのあと亡くなりました。

天に召された者は、もう救いようがありません。私の手で育てることはできません。もう、娘は神様のものです。

それで私は、娘は救えなくても、横田めぐみさんとか、たくさんの拉致被害者や特定失踪者は救えると思って、勇気を出して自分から「こういう者ですが」と救う会に電話をして署名活動などに参加するようになりました。

Q.参加されるより前は、拉致問題についてどう思っておられましたか?

本当に情けないことだと思っていました。

よくいわれるように日本はスパイ天国です。北朝鮮に拉致された人がたくさんいるにも関わらず、再発防止策も取られてはおらず、いまだに北朝鮮の工作船が漂着しています。

北朝鮮からのものと思われる漂着船(北海道)

しかし政治家だけが悪いのではなく、当時の私も含め拉致被害者のことを「気の毒だな」と思いながら何もして来なかった多くの国民が悪かったと思っています。

Q.救う会の活動に参加する中で、拉致問題の現状について思うところをお願いします

過去のことになってしまいますが、拉致被害者5人が帰国できたときに、北朝鮮へ一気に攻めて行かなかった日本が、やっぱり一番悪いと思います。

また、拉致問題に対して非協力的な政党。実名で挙げますと、日本共産党とか社民党が、拉致問題に関して足を引っ張っているどころか、むしろ北朝鮮の味方をしています。

横田早紀江さんの著書を掲げて訴える岡田さん

政治家に限らず、不思議なことに日本人でありながら何故か北朝鮮の味方をする人たちがいます。

(朝鮮人)強制連行がどうのこうのとか関係ないことをいわれることも。

なぜそのことと横田めぐみさんの拉致が関係あるのか。増元るみ子さんや特定失踪者の藤田進さんと、どういう関係があるのか。

拉致は絶対に許せないことだと思いますし、あれもこれも一緒にして13歳の子供をさらって良いわけはありません。そう強く思っています。

Q.政府・外務省に思うことをお聞かせください

外務省は拉致問題にもっと力を入れるべきです。

いま日本は平和で豊かといわれますけど、13歳でさらわれた子が50代半ばになろうとしている。それで平和とか豊かとは決して思いません。

いちばん困っている拉致被害者がいる。まずそこから仕事を始めて欲しい。それが外務省に望むことです。

そのためだったら、代わりに行って拉致被害者を返してもらえるものなら、私が北朝鮮に行きたい。そう外務省や安倍総理に手紙を書いてもいいです。

Q.拉致被害者救出の具体的な方法について、ご意見をお願いします

生ぬるいことをやっていては奪還できないと思います。

私たちも、毎月同じようにやっている街頭署名活動だけで拉致被害者を救えるとは思っていません。

何か一大ムーブメントみたいなことを起こさなければ、絶対に救えないんです。

そのために、例えば色んな政党を交えて、色んな考えの政治家を呼んで「なぜ拉致問題は一向に進まないのか」と質問してみたり、そういうことが大事かな、と。

今までのやり方は変えるべきです。

本当に、自衛隊を派遣してでも拉致被害者を取り戻しに行くべきだし、蓮池薫さんも「あなたたちは迎えに来てくれなかったではないか」と仰っているですから、迎えに行きましょう。

北朝鮮が「もう拉致被害者は誰もいない」というのであれば、実際に北朝鮮まで行って調べさせていただきたいと思います。

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この記事は、拉致問題専門サイト「Blue Ribbon Force」から転載しました。

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