「お茶と宇治のまち歴史公園」が開園(京都)

京都
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8月21日、京都府宇治市に「お茶と宇治のまち歴史公園」(以下「歴史公園」)が開園した。宇治市の周遊観光拠点や地元住民の憩いの場となることが期待されている。

宇治市では平成19年に豊臣秀吉が築造した宇治川太閤堤跡が発見された。これを機に宇治市は太閤堤跡の保存を含めた新たな観光拠点の整備を構想。

平成24年~令和2年まで宇治市長を務めた山本正氏は、旧民主党の府議出身。山本市長が当選した過去2回の市長選挙では自民党と共産党がそれぞれ独自候補を擁立したこともあり、しばしば市長と議会の対立が表面化した。

歴史公園整備予算についても山本市政は少数与党のため、2度にわたり議会で否決された。3回目の提案では、僅差で可決され、設計・建設・維持管理などを民間に任せるPFI事業が導入されることとなった。

令和2年12月の宇治市長選挙では、山本市長は不出馬となり、これまでのガチンコ対決から一転して自民・公明・立憲・国民・維新府総支部・京都宇治党の推薦を受けた元府健康福祉部長の松村淳子氏が共産党推薦候補を破って初当選。

松村市長は、本年3月市議会において歴史公園について「宇治茶に関する魅力や宇治の歴史・文化に関する情報を発信し」「歴史公園を玄関口として、周遊観光を促進し、宇治の観光振興及び地域振興を図れるよう、さらには山城地域全体の地域振興も視野に入れた中心的役割を担う施設」にしたいと決意を述べている。

前置きは長くなったが、実際に歴史公園に行ってみたので紹介したい。歴史公園は、京阪「宇治」駅から徒歩で3分程度のところにある。JR「宇治」駅からでも徒歩で10分程度となっている。

京阪「宇治」駅から徒歩で3分程度

歴史公園は、史跡ゾーンと交流ゾーンからなる。史跡ゾーンの北エリアには、石積み護岸が再現されており、この下には、本物の石積み護岸が保存されているとのこと。そう聞くとワクワクしてきた。

石積み護岸

この他にも、密に打たれた杭止め護岸、浜の茶園、覆小屋(おいごや)などが再現設置されている。

密に打たれた杭止め護岸
茶園に囲まれた石出し

豊臣秀吉による治水事業や当時の土木技術、時代の移り変わりを感じることができた。

一方、交流ゾーンの中核となるのは「お茶と宇治のまち交流館」(愛称:茶づな)である。現在、京都府は緊急事態宣言が発出中となっているため、閉鎖されており、残念ながら中に入ることはできなかった。宣言解除後の開館を待ちたい。

茶づなは、レストラン、ショップ、体験室(宇治茶に関する様々な体験プログラムを提供)、ガイダンスゾーン、ライブラリーゾーン、展望テラス、そして宇治茶と歴史に関するミュージアム施設(有料)などがあるとのこと。

開館したときには、ミュージアム施設を見学した後に、レストランで抹茶セットを注文し、一休みしてみたい。宇治茶の体験プログラムというのも気になる。

宇治市は、平等院や源氏ミュージアム、宇治川の鵜飼いなど観光資源が豊富である。歴史公園が宇治市の周遊観光の拠点になることを願っている。

さらに宇治市では、令和5年にゲーム会社大手の任天堂が「(仮称)任天堂記念館」の開館を予定している。こちらも楽しみである。

お茶と宇治のまち歴史公園 uji-chazuna.kyoto
住所:京都府宇治市菟道丸山203-1
駐車場:73台分(緊急事態宣言中は閉鎖)
※交流館「茶づな」の営業時間は9時~17時(定休日なし)

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