保守派がいま国民民主党を支持すべき理由

安全保障
国民民主党 玉木雄一郎代表
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令和4年に実施された参院選にあたり、筆者は国民民主党公認候補者の陣営に参加した。そのことで、これまで関わってきた保守運動をより客観視できた。というのも、現在の国民民主党は改革中道を標榜しており、その支持基盤は旧民主党=リベラル派の系譜を継いでいたからである。

「選択的夫婦別姓」問題

一番わかりやすいのが「選択的夫婦別姓」問題だ。保守派はこの政策を「家族制度を破壊する陰謀」とみなしている。もし「選択的夫婦別姓」を推進する者がいれば、保守界隈では即座に「左翼」認定されるだろう。

ちなみに私は、「選択的夫婦別姓」に関しては「消極的反対派」である。つまり「賛成か反対か聞かれれば反対と答えるが、積極的なアクションは取らない」といったものだ。かといって、積極的に賛成する動機もない。

あくまで「選択的」なのだから、「個人(夫婦)の自由意思に任せれば良い」というロジックに反対する根拠は弱い。離婚もごくありふれたものになっている現在、「夫婦別姓を認めたら家族が破壊される」というのは論理が飛躍している。

家族制度を守る方法

「夫婦別姓問題」に関する保守派の望みは、「伝統的家族制度」を守ることであろう。父親が外で働いて、妻は家で家事と子育てを行う。さらには祖父母と共に二世帯以上で支え合って暮らす。まさに昭和の風景である。

しかし現在、一般的な庶民の家庭で夫が専業主婦を養うことは極めて難しい。ましてや子供がいれば、その養育費と学費の負担は大きい。そもそも、収入が少なくて結婚や交際に踏み切れない若者も多い

さらに、令和4年から児童手当などの所得制限がこれまでより厳しくなっている。扶養人数で異なるが、世帯で最も稼いでいる者の年収が1千万円前後であると、児童手当を受け取れなくなる他、多くの子育て支援策を利用できなくなる。

もし伝統的家族制度を守りたいのであれば、現役世代の所得を引き上げる経済政策や、より手厚い子育て支援策(あるいは年少扶養控除の復活)を政府に求める方が確実ではないだろうか。

保守運動は左にウイングを広げよ

「家族制度を守る」という目的に絞ってみてみると、選択的夫婦別姓推進に徹底抗戦する保守運動よりも、「給料を上げる経済政策」や「児童手当などの所得制限撤廃」を掲げる国民民主党公約集の方がよほど実効性が高そうである。

同じような問題は他にもある。保守運動は憲法改正を長年の悲願としているが、国民民主党の玉木雄一郎代表は令和4年6月に「日本も原子力潜水艦の導入を検討すべき」という趣旨の発言を行った。原潜の保有は改憲せずとも可能であり、日本の海防力を飛躍的に高める効果が期待できる。

改憲も「選択的夫婦別姓」阻止も、その旗を下ろせとは言わないが、保守運動はより実現可能で実効性の高い政策に取り組むべきではないか。そのためにも、共産党や立憲民主党左派(旧社会党)など確信的左翼を除く穏健リベラル派と合意形成を図るべきだ。

そのために最も手っ取り早いのが国民民主党を支援することだ。今後国民民主党が劇的に伸長すれば、「選択的夫婦別姓」は実現してしまうかも知れないが、国民所得は増えて家族制度は守られ、防衛力は強化され、改憲の可能性も高まる

以上が、私の考える「保守派が国民民主党を支持すべき理由」である。

本山貴春(もとやま・たかはる)選報日本編集主幹。独立社PR,LLC代表。サムライ☆ユニオン準備委員長。北朝鮮に拉致された日本人を救出する福岡の会事務局長。福岡市議選で日本初のネット選挙を敢行して話題になる。大手CATV、NPO、ITベンチャーなどを経て起業。著作『日本独立論:われらはいかにして戦うべきか?』、『恋闕のシンギュラリティ』、『水戸黄門時空漫遊記』(いずれもAmazon kindle)。

コメント

  1. 特命 より:

    これ、全く同意いたします。
    そもそも、夫婦同姓は明治維新以後の話ですからね。まぁ、積極的に賛成はしませんし、今やらんでもとは思いますが、教条的に反対する事案ではない。少なくとも、女系天皇などとは訳が違う。
    大体、柳田国男の『先祖の話』なんかを読めばわかりますが、戦前の段階で家族制度は大分壊れてた訳で、今どこまで何を守るのかの哲学が薄いようにも思います。
    しかし、国民民主党、人気ないですね……。産経の調査だと参政党にすら負けてる……。

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