「対日戦は嫌!」サッカーW杯で囁かれるジンクス『八咫烏の呪い』とは

皆さんは「八咫烏(ヤタガラス)の呪い」という言葉を知っているだろうか?

これはサッカーにおけるいわゆる「呪い(ジンクス)」の一つで、

「FIFAワールドカップで日本代表と対戦した国・地域は、その後優勝出来なくなってしまう」

というものである。

サッカー日本代表(男子A代表)は、1998年のフランス大会に初出場したのを皮切りに、FIFAワールドカップ本大会(W杯)に6連続で出場を果たしている。それ以来日本代表が対戦してきた国・地域は以下の通りである。

アルゼンチン – 1998年に対戦
クロアチア – 1998年と2006年に対戦
ジャマイカ – 1998年に対戦
ベルギー – 2002年と2018年に対戦
ロシア – 2002年に対戦
チュニジア – 2002年に対戦
トルコ - 2002年に対戦
オーストラリア – 2006年に対戦
ブラジル – 2006年に対戦
カメルーン – 2010年に対戦
オランダ – 2010年に対戦
デンマーク – 2010年に対戦
パラグアイ – 2010年に対戦
コートジボワール – 2014年に対戦
ギリシャ – 2014年に対戦
コロンビア – 2014年と2018年に対戦
セネガル – 2018年に対戦
ポーランド – 2018年に対戦

これらの国・地域は日本と対戦して以来、その成績は最高でも準優勝となっている。つまり先述の通り、日本と当たってしまったら最後、優勝できなくなっているのだ。

この「八咫烏の呪い」の恐ろしいところは、ジャマイカやチュニジアといった弱小国やロシア、カメルーンといった中堅国だけでなく、過去にW杯を複数回制覇したアルゼンチン(1978年大会と1986年大会で優勝)やブラジル(2002年大会までに5回優勝)といった強豪国でさえも、日本と当たって以降は優勝を果たせていない点にある。

しかし「八咫烏の呪い」は、バロンドールの呪い※1やコンフェデの呪い※2、ミック・ジャガーの呪い※3などと比べると圧倒的に知名度が劣っている。これは日本がまだW杯でベスト16以上の好結果を残せておらず、いまいち存在感を発揮できていないからかも知れない。

バロンドールの呪い※1
→「W杯開催前年度にバロンドールを受賞した選手が所属する国は優勝出来ない」というジンクス。

コンフェデの呪い※2
→「W杯開催前年度のFIFAコンフェデレーションズカップで優勝した国は、翌年のワールドカップで優勝出来ない」というジンクス。なおコンフェデ杯は2017年大会をもって廃止となる予定であり、この呪いは解かれることが無いまま終了となる。

ミック・ジャガーの呪い※3
→「ミュージシャンのミック・ジャガー氏が応援する国は負ける」というジンクス。2014年大会のミネイロンの惨劇(ブラジルがドイツに1-7と記録的大敗を喫した試合)にて、ミック氏がブラジル代表を応援していたことなどで知られる。

では「八咫烏の呪い」は、取るに足らない気のせいの様なものなのか? いや実はこの呪い、近年その不気味さを増しているのだ。

それは2010年大会のオランダ、2014年大会のアルゼンチン、そして2018年大会のクロアチアと、日本と対戦経験がある3か国が3大会連続で準優勝に終わっているからである。つまりこの呪いは3大会連続で、しかも決勝戦という一番重要な局面で炸裂しているのである。

話はそれにとどまらない。2010年大会において惜しくも準優勝に終わったオランダは、当時グループリーグで日本が直接対戦した相手である。

そして勘のいい方はもうお気づきであろう。2014年大会で準優勝だったアルゼンチン、2018年大会で同じく準優勝だったクロアチアは、両方とも日本が1998年大会においてグループリーグで戦った相手なのだ。非常に不気味である。

もし次の2022年大会で、日本と同組だった国あるいは2002年大会で同組だったベルギーが準優勝だったら…。

あるいは2026年大会で、日本と同組だった国もしくは2006年大会で同組だったブラジルやクロアチア辺りが惜しくも優勝を逃したりしたら…。

そんなことが続けば「八咫烏の呪い」は、サッカー史上に残る呪いとしてその名を刻むに違いない。

矢野哲郎(やの・てつろう)/平成3年、福岡県行橋市に生まれる。下関市立大学経済学部卒。大学卒業後は塾講師の仕事を行い、国語・数学・英語などの科目を担当。放課後などの時間帯を利用して学習指導を行う「子どもひまわり学習塾」の指導員として4校の小学校を担当。NGOピースボートが主催する地球一周クルーズに参加し、人種差別に関する企画やブラインドサッカーなど多様な自主企画を実施。

『僕がぼくであるために ピースボートで大東亜戦争のことを考えた』
出版社:花乱社 (2018/6/28)
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自分のスタイルを確立せよ!
色んなことを語ろう,学ぼう,世界を旅しよう。
ブラインドサッカー,尾崎豊・裕哉父子,ピースボートで出会った仲間たち,そして世界で初めて人種差別撤廃を訴えた祖国・日本から僕が学んだ人生のヒントとは?


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